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愛知県立大学 夜間主コース廃止!!??

更新ができなくてごめんなさい。

カナダの調査については、ようやく附属小学校の調査許可が下りるという段階にはいり、帰る2週間前になってようやく附属に入れるという感じになりました。しかし、それまでにいろいろなことは調査できているので、それほど不満ではありませんし、来年3月には再び戻るつもりなので、まだまだ先がある、という感じです。

また、コメントを下さった方もいろいろご返事をしたのですが(実はそのつもりでパソコンを開いたのですが)
偶然、あるニュースをネット上で見付けたために、全てが消し飛んでしまいました。


2009年 愛知県立大学 夜間主コース廃止!!!

私が15年前はじめて大学という職につかせていただいたのは、愛知県立大学ならびに愛知県立女子短期大学でした。私はここでほんとうにいろいろなことを学びました。それは言葉では言い尽くせません。

その中でも思い出深いのは、愛知県立女子短期大学という、夜間コースしかもたない学校の授業です。
この学校は、他には類を見ない、夜間で保育士(当時は保母)資格がとれるコースでした。
それと併置されるように、愛知県立大学には外国語学部に第2部という夜間コースが置かれていました。

あの瑞穂区の小さなキャンパスは、昼も学生でいっぱいなら夜も学生でいっぱいになって、わやわやいいながら授業をおこない、学生と話し合い、芝居の練習をした(演劇部を私作っていました)ものです。

長久手町に移ってからも、短大は募集停止にはなりましたが、夜間主コースとして夜間部は残り続けたのです。

確かに、夜間の授業を持つのは、教員としては大変でした。夜間しかない大学でなかったので、ほとんどの教員が昼間も授業を持っていたので、かなり長時間大学に拘束されたのは事実ですし、夜間の授業が週に3回あると、体調管理も大変でした。

しかし、なにより大変だったのは、学生です。働きながら来ていた学生は、ほんとうに大変だったと思います。

あのう、夜間コースには勤労学生が少なくなって当初の趣旨からはずれたから廃止するという意見を持つ人は、一度夜間コースの授業の学生に聞いてみたらいいと思うのです。なぜそこにいるのか、それぞれの学生に、それぞれのわけがあって、そこにいるのです。

格差社会という前から、日本は格差を拡大続けていました。昼間の半分の授業料だからこそ来られた学生、昼間にアルバイトができるから来られた学生、昼間に親の面倒をみて夜にはきょうだいにバトンタッチして通学していた学生。

これらの学生は、みんな、愛知県立大学には来られなくなります。

愛知県立大学は公立大学です。

もう一度いいますが、公立大学です。

PUBLIC です。

ここにOISE(トロント大学大学院)の秋冬の現職教員用の授業があります。
ここクリック

この量、すごいでしょう。これ以外に、通常の大学院の授業で夜間に開かれるものもあるのです。

私がついているミラー教授は、月曜の5時から8時までの、現職教員用の授業と、水曜の朝9時から12時までの大学院の授業をレギュラーで秋学期に持っています。多くの教員が昼と夜を持っているのです。

本当に学生、教員にとって「必要」な授業をしっかり厳選していけば、学生も教員もそれほど負担に思わないで夜間コースは運営できるはずです。(逆に言うと、いらないと考えられる大学の授業は、正直、多い)

そのような厳選の作業しないで、今の授業数の規模のまま、ばっさり夜間を切り落としてしまうことは、

愛知県立大学そのものが、今までなんのためにあったのか、その存在の歴史すらも、否定してしまうことになると思います。


ただ気になるのは、この問題が、どうも愛知県知事選挙がらみになっているようなところがあるようなのです。

これが政策問題として議論されるのは大変いいことだと思うのですが、それぞれの立場の人が、愛知県立大学というものを考えて議論しているのは、それとも選挙のためなのか、外部からはよくわかりません。

ただただ私は、驚き、悲しんでします。


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コメント

kumaさん
コメントありがとうございました。
本当に久しぶりにコメントが付いてびっくりしました。
県大夜間、懐かしいです。
教え子では今でも繋がりがある人がいます。
文章がうまかったのですが、いまそれをいかして
インスタの女王になっています笑。
kumaさんもまたインスタやツイッターで難波博孝で検索してみてください。

>kumaさん
>
>県大夜間、無くなっていたんですね。
>20年以上前の夜間卒業生です。
>私は、経済的に大学進学諦めていたんですが、この夜間があったから大卒になれました。
>昼間は毎日バイト、夜は大学、非常に厳しい生活で、社会人になった時、土日休みがあること、仕事終われば自由時間という解放感に驚きました。
>学生生活は、半分が同世代、半分が社会人またはリタイアされた方々で、むしろ年上の方々の勉学に励む熱意に驚かされました。良い影響沢山いただきました。
>このような場で勉強できたこと、落ちこぼれでしたが通えてよかったと思っています。
>経済的に大学進学を悩んでいる人たちの、学ぶ場がなくなるのは悲しいですね。
>夜間が無くなっていると知って、母校そのものが無くなったような寂しさを感じました。
>今頃ですが、先生方の努力の元で学ばせてもらっていた事、感謝します。

県大夜間、無くなっていたんですね。
20年以上前の夜間卒業生です。
私は、経済的に大学進学諦めていたんですが、この夜間があったから大卒になれました。
昼間は毎日バイト、夜は大学、非常に厳しい生活で、社会人になった時、土日休みがあること、仕事終われば自由時間という解放感に驚きました。
学生生活は、半分が同世代、半分が社会人またはリタイアされた方々で、むしろ年上の方々の勉学に励む熱意に驚かされました。良い影響沢山いただきました。
このような場で勉強できたこと、落ちこぼれでしたが通えてよかったと思っています。
経済的に大学進学を悩んでいる人たちの、学ぶ場がなくなるのは悲しいですね。
夜間が無くなっていると知って、母校そのものが無くなったような寂しさを感じました。
今頃ですが、先生方の努力の元で学ばせてもらっていた事、感謝します。

先日広大教育学部2年生が強盗の容疑で逮捕されました。
どのような事情があったか知りませんが、この先生の記事を見て、ダブルで恥ずかしい思いです。

久しぶりにコメントさせていただきます。
僕は地域の日本語ボランティア活動を通じて県大の先生や学生さんとお付き合いがあるもので、この件については先日ブログで取り上げました。

http://facilitator.seesaa.net/article/23784834.html

先月13日の公開討論会では、在学生・卒業生、教員、地域住民など、さまざまな立場の方から存続を求める声を聞き、また1万人近い署名も集まりましたが、今月4日の県議会ではまったく議論が交わされることなく、予定調和の結果に終わったそうです。

ですが、学内の一部の教員と学生さんたちは、少しでも状況を改善すべく、今でも夜遅くまで話し合いを続けているようです。

こんなところに万博と新空港のシワ寄せが来るなんて、本当に残念なことです。

難波先生、こんにちは。
初めてカキコさせていただきます。
看護大との統合の話は以前から出ていて、先生方も色々と大変そうでした。
でも、夜間主を廃止というのは・・・
先生方や学生、卒業生などで署名運動もしたのですが、願いは叶わなかったようです。
私たちが在学中も、一部の先生や、多くの職員は、夜間主の学生に対して露骨に嫌がっているという態度をしてました。
私たち1期生の卒業後には、そういう部分は少しずつ改善されてきていると聞いていたのに、愛知県に裏切られた気持ちです。

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