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解体/再構築へと

mjさん、新ブログおめでとう!!!

このことに呼応するかのごとく、まず小さな事から。

リンク集を作りました。
左側ね。

マウスとかパッドとかでやじるしさんをもっていくと
(クリックするとそのHPにいくのですが、
クリックしないでそのままやじるしさんを置くだけにすると)
そのHPについてのメモが浮かび上がります。

このリンク集に入れて欲しい人は、メール下さい。

中くらいの事。
教科教育学会で発表しました。
題名は、「<国語科の解体/再構築>から<教科再編>へ」です。
レジュメの内容は、以下に。

教科教育学会                    2004.10.31.

課題研究
「未来の教育課程への提言−教科はどのように構成されるべきか」

<国語科の解体/再構築>から<教科再編>へ

広島大学    難波博孝    


1.国語科をつきつめると国語科を抜け出てしまう
1.1.三つの実践から
 ・「ごん日記を書こう」(広島県安芸津町立三津小学校 横田教諭の実践)
 ・「未来新聞を発行しよう」(広島県三原市立木原小学校 水間教諭の実践)
 ・「輝く未来にむかって」(福岡県北九州市立学校 山下教諭の実践)

1.2.実の場の設定が生み出すこと
 ・「自己と他者」問題の領域の知識や認識
 ・社会的・理科的領域の知識や認識
 ・自分の生き方・社会の仕組みなどの領域の知識や認識
 ・・・・・・・・

1.3.国語科に落とし込むための方便
  活動内容/目標と学習目標を区別して設定するとアドバイスしているが
  学習目標・・・・・・・・・現行の国語科の評価規準(基準)
  活動内容/目標・・・・・・授業や単元を「実の場」にするための内容/目標

  結局、現行の国語科の目標に押し込められてしまう

2.カナダ the Institute of Child Study (ICS) Laboratory School, Toronto の実践から
 ・News Crewの実践
 ・Drama の実践
 ・Knowledge Forumの実践
 ・Campの実践

 多様な活動であることはもちろん学習目標が国語科(Language Arts にとどまっていない)

3.翻って日本では
 ・「実の場」のための活動の設定すら行っていない授業が多数
 ・「実の場」を設定しても、学習目標は現行の国語科にとどまってしまう
 ・活動がダイナミズムや総合性を失う(演劇や映画が取り入れられない、科学的な文章を読めない懸   けない、身体表現や視覚表現をカットしてしまう・・・・・・)

4.難波の提案
(1)国語科の6つの領域への解体(すでにここで他教科を巻き込んでいる)
(2)活動と学習の弁証法的統一(計画や分析上での分離と実践上での一致)
(3)学習目標の多様化(旧国語科だけにとどまらない学習目標の設定)と学習目標の整備(何が学ばれているのかの検証)

(1)国語科の6つの学習領域への解体(すでにここで他教科を巻き込んでいる)

『母語教育という思想』(難波 2005刊行予定 右文書院)より
**************************
既に私は、国語科を以下のように解体・再構築することを提案している(難波2003)。これに従って、国語科を解体・再構築し文学教材をそれぞれの科目で(必要ならば)教材として扱うのである。以下が再構築された科目である。(なお、下記に出てくる「モジュール」とは、「それ自体独自の機能を持ちながら、複合されることで別の新たな機能を持つことができるもの」という意味で使っている。つまり、それぞれの科目は、それ自体独自の内容と目標をもったものではあるが、他の科目と複合されることで、新たな教育機能の発揮が期待できる、ということである。)
(A)コミュニケーション領域
  話す・聞く・読む・書くを行うモジュールである。スピーチの仕方、説明文の情報読みの仕方、説
  明書の書き方、などを学ぶ。(他者に向けたコミュニケーション)
(B)表出領域
  さまざまな感情の表出について知ったり、実際に行ったりする。詩、作文、演劇、だけでなく、絵   や音楽とのコラボレーションなどについても学ぶ。(自己を表出させるコミュニケーション)
(C)思考(あるいは論理)領域
  ここでは、論理的思考の方法、批判的思考の方法などを学ぶ。説明文や評論文だけでなく、あらゆ
  る言語事象を使って、思考を鍛えていく。また説得の方法についても学ぶ。
(D)イメージ領域
  ここでは、私たちの心の中にうごめく、さまざまなイメージ/イマジネーションについて学び、実   践する。例えば、詩を読んでイマジネーションをふくらませる、地域を歩いて、その地域を覆って   いる民俗学的なイマジネーションを知る、などの実践が考えられる。
(E)思想領域
  私たちの言語行為を裏からコントロールしている、私たちの「心の構え」、それを人によっては、
  信念とも、イデオロギーとも、素朴理論とも呼ぶだろうが、その「心の構え」について学ぶもので   ある。私たち自身の内面にある、「心の構え=思想」はどんなものか、他の人々や歴史上の人々、   虚構上の人々はどのような「心の構え=思想」に囚われていたのかを学ぶ。
(F)メディア領域
  メディアリテラシーを身につけるモジュールである。私たちが生涯にわたって出会うであろう、さ   まざまなメディアについて、どのように受け止めていけばいいか、どのように批判していけばいい   かを学ぶ。メディアには、文字言語のものも含まれていると考えたい。また従来の読書指導はここ   に吸収される。

(2)活動と学習の弁証法的統一(計画や分析上での分離と実践上での一致)
 (3)学習目標の多様化(旧国語科だけにとどまらない学習目標の設定)と学習目標の整備(何が学ば       
    れているのかの検証)

単元例「宮沢賢治作品を劇化して発表しよう」
 活動内容          学習目標/学習領域
作品選定           メディア領域
脚色/役割決め        メディア領域 思想領域
本読み  衣装作成      表出領域 美術領域
     小道具作成     技術領域
読み稽古 大道具作成   
     音効プラン作成   音楽領域イメージ領域
     照明プラン作成   理科領域イメージ領域
立ち稽古 情報宣伝活動    コミュニケーション領域
リハーサル          表出領域
               コミュニケーション領域
本番の準備          表出領域 コミュニケーション領域
本番
反省会             思考領域
(学習としての振り返り・補充) さまざまな領域
この単元と同時並行・終了後など (ここで学んだ領域の学習の確認や
                 発展、補充、深化を行う)

他の単元例
  ・新聞を使った(News Crewのような)単元活動(社会科領域・メディア領域・思考領域)
  ・プロファイル・プロジェクト(美術領域・メディア領域・表出領域・コミュニケーション領域)

5.最後に
 ・国語科は、6つの領域に解体しそれぞれの領域の学習目標を他の教科の内容を取り込みながら整備する。その際、他の教科の内容は改変されるだろう。(例えば音響効果の学習など)
 ・6つの領域の学習目標は、必ず活動の中で達成されていく。取り立てはしない。(つまり、「コミュニケーション領域の学習活動」というものはないということ)「学習としての振り返り・補充」で発展・補充・深化を行う。
 ・国語科のセンター試験から、「小説」「古文」「漢文」の問題を廃止し、「論説文」だけにし、「思考」「思想」「メディア」領域の設問で構成する。「イメージ」「表出」「コミュニケーション」各領域については、他の試験でその「学力」を問う。
 ・国語科の解体/再構築に全ての教科教育関係者が入ることで、他の教科の再編は促されるだろう。

この発表は、大きな反響を呼びました。批判もあり、賛意もあり。
この教科教育学会では、教科の再編を見越した、5000人規模のアンケート調査をやりました。
この結果はインパクトあります。全貌が来年発表されます。国語の部分は、来年学会で私が発表します。


大きな事。

某有名民間教育機関が、動き出します。
オールターナティブな、もう一つの、「日本の教育状況」を作るために。
その話し合いが、H県M市の「みのや」という小料理屋の2階で行われました。
参加者は、3名。一人は、私。一人は、この某有名民間教育機関の有名講師。
もう一人は、mjさんびっくり。愛知県は長久手に住む、某有名民間教育機関の
中堅職員。

モデルは、私が提案しました。
モデルとなる教育機関は、OISE
あのICS。

mjいよいよ出番でっせ!!!!!
その他のメンバーもね。

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コメント

ども。
リンク、ありがとうございまっす。
壊れそうな実践者です(笑)

壊れそうな毎日を送っております。
壊れてしまいたい衝動と日々、戦いながら(笑)

来週は研究授業です。
指導案、まだ影もカタチもありません・・・(焦)

 上のコメントはデラシネです。ところで、両輪に落ちてた難波様の論文読みました。本も出るんですね。楽しみです。
 ではでは。

 私も壊れてませんてば。最近、急にアクセスが増えたと思ったら、このせいだったのね。
 壊れてないです。ちゃんとやってます。

bonpata様

サイト見ていただいていたとは。うれしいやら恐縮やらです。今後とものぞいて下さい。アホな日記が多いので、どうしよう…。「お外の仕事」は謎だったのでなるほど、と思いました。もっと謎が解けて行く事を願いつつこれからもお邪魔します。現場の内情を私はもっと知らなければいけません。
こうしてまともに反応していただいて本当に恐縮です。「しろーとが外野からえらそーな事言いやがって」というのが一般的な現場の方の反応ではと恐れているからです。私ははっきり言って学力的には落ちこぼれです。漢字もろくに書けないし、びっくりする位勉強ができません。社会性にも問題があります。ですからもっとできる人にはばんばん参加して欲しいのです。現場の方なら最高です。
bonpata様も書いておられましたが、日本は良くも悪くも場の圧力が強い。だから数を揃えるのが、一番確実な解体の道だと私は考えています。もちろん権力の強い人がリーダーシップを取って解体再構築を進めてくれれば話は早いけど、そうはいかないからbonpata様を初め、現場の方は戦っておられるのだと思います。一人でも多くの方に理解していただいて、それぞれの現場で実践していただく。そうすれば多数決的な圧力でうまく機能しないものを少しずつ追いやられて消えていくと思います。解体/再構築にはそれだけの力があると思います。
教師だけでなく、保護者も、一般人も、その圧力に加われるはずです。私もその一端を担って行きたいと思っています。
実践現場の可能性について、圧力につて、これからもbonpata様のサイトや、ここで、追っていきたいと思います。

あああ〜。
>mjさま。
はじめまして。
時々サイトを拝見しております。これからものぞきます。私がブログに書く「お外の仕事」は全部おかみからお金をもらってのこと。よって、破壊工作には向かないフィールドです。しくしく。それなりに問題意識を持ちつつ、枠組みの維持のために(改善のために……とせめて信じたい)役割を演じております。結果、でも私、可能性は感じておるのです。実践現場の可能性。教えていただくことが本当に多くて、実践現場にはこんなにも大きな力があるのか、と思うわけです。大小、程度の差はあれ、常に引き裂き圧力の強い場ではありますが……。また、気持ちをまとめてみます。

bonpata様

私は永久不変で壊れないモノの方が怖いです。
鋼鉄の箱に、生ものできときとの子どもを入れて閉じ込める方が暴力。

bonpata様のHPの日記、2004/11/6「木・金……」はぐっと来ました。
皆様、お勧めです。破壊を語るのは、構築をされる方だからと感じます。
きっと日々そっと切り崩しておられるのでしょう。
しかしもっと大きな破壊の必要性を、
子どもを前にして感じておられるのでしょうか。

勝手に宣伝してしまいます。

これだけじゃあんまりなので。破壊王難波さま。(今勝手に命名しています)えっと、僕には勇気がないので、いろんなことにしがみついているので、どんどん壊しちゃってください。再構築に責任なんか負わなくっていいから。壊されて、再構築する力が、それ自体にないのなら、それはなくなってもいいものなんでしょう。もう、壊すだけにして、永遠に壊し続けたい、怪しい暴力的な欲動が……魔羅から涙がほとばしる思いでございます。

だ、誰が壊れてんねん!!いや……壊れてるかも。

リンクありがとうございます。
待ってました。うれし。
新ブログにしてさっそく良い事が。幸先良いです。
同志とはちょい恐れ多い。ささやかなミーム研究の果ての、
便乗作戦であります。

はてさて、しかし解体/再構築には賛同者が多ければ多い方がよいです。
今までコメントされた方や、先生のフィールドで呼応する方、
私のブログで意見を下さる方、皆同志であります。巻き込みます。

5000人規模アンケート、楽しみです。ぞくぞくします。
対称は学会員ですか?教育の専門家の意見が5000人分だとしたら…。
よだれもんです。ときめきます。

さて、先生が手引きされる、オルタナ教育機関設立の首謀者のお一人が、
愛知県長久手のお方だとは偶然ですね。
私も愛知県に住んでおりますので、確かにびっくりです。
どういう方なんでしょう? ぜひ遠くからお目にかかりたいです。
(人見知り)

良く考えると、先生と私はサイト上で直接やり取りもほとんどしてないし、
それ以上に、解体/再構築について直接話した機会もほとんどありません。
しかし目指す所はこのサイトで感じ、呼応して勝手に自分もやってます。
そういう意味で、私はここをご覧になっている皆さんと同じであります。
みなさんもよかったらばんばん参加して下さい。待ってます。

で、私は何をすれば良いんでしょう?
特に何も語り合ってないので、好き勝手にやってますが。

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