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新連載(2)

人は人とつながりたいと、強烈に思っているはずですよね。

でも、つながりが、「直接につながる」ことではなく、

なんらかの媒介を必要とすることを知ったとき、

間接的な媒介さがし と

直接的なつながりへの渇望(セックスとか) と が

それぞれの人の中で、それぞれの人の配分によって

動き始めるのでしょう。

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・O先生の研究所〜美術大学に進学しました

高校入学と同時に、
美術大学受験のための実技の予備校(=「研究所」と呼びます)に通い始めました。
美大への進学は、中学3年生の時、すでに決めていました。
当時はイラストレーター志望でした。

この研究所を主催する先生が、私の絵の師匠、O先生です。
O先生の研究所では、3年間、みっちりと、
「ものを見る(=デッサンとは何か?)」ということを勉強しました。

高校生になっても、相変わらず、人とふつうに話せなかったので、
O先生とも、研究所の仲間とも、3年間、必要なこと以外は、
ほとんど話した覚えはありません。

この3年の間に、
イラストレーター志望だったのが、いつの間にか油絵科を受験することになり、
(これはO先生が油絵を描いておられた影響からです。
 写実絵画で、本当にすごい絵だと思いました。
 こんな風に絵を描けるようになりたいと思いました。)
3年後、金沢の大学に進学することになりました。

進学で、家族から離れることができたのは、本当にラッキーでした。
「これで、私は自分の人生を生きられるかもしれない...」
嬉しくて嬉しくて、仕方ありませんでした。
もし金沢に行けず、家から通える大学に進学していたら、
私はとっくの昔に、絵はやめていたでしょう。

当時は気が付かなかったけれど、
O先生の研究所に入ったことが、
この先の私の人生を、決定づけることとなりました。

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「私」さんは、とうとう「絵」でO先生とのつながりができました。

私(=hirotaka)は、私の言葉をもてないまま、中学で演劇に出会い、
私の言葉は、「舞台の言葉」であることに気付きます。

私は、服を選ぶ意味を見出しました。誰かの役のために服を選べばいいのです。
私の言葉は、誰かの役の言葉として発すればいいのです。
もちろん、現実は、舞台でした。 舞台は・・・・


大学を出て、H学園に勤めたとき、私は、O先生と出会います。
「現実の言葉」まみれの学校現場で、O先生は、舞台の言葉のような
「絵」を描いていました。
「絵」の中の人形が空中を浮いていました、みたいな。
「この人、絵と現実とがリンクしていないな。」
O先生と語らうことは逃避でした。

でも、私は、逃避から逃避したくなっていました。


「舞台の言葉」も「現実の言葉」も


「言葉」であることを

私は、


はっきりと

心に刻み始めていました。


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コメント

 おひさしぶりです。ちょっとノります。
 「服を選べない」。私もでしたね、今もですが。持っているものを組み合わせるのも苦手。ひとえに勉強不足なだけなのですけれども。
 私ら兄弟はほんと「お仕着せ」が、多かった。で、これまたその「お仕着せ」が、自分でチョイスするよりも完成度が高いわけです。そうなると、もう、選ぼうとしない。だって抗うのはしんどいし、抗ってみたところで「それみたことか」になるのは見えてましたからねー。
 おかげで、二十歳になってからがしんどかった。(以下略)

「ことば」を紡ぐより、「型」の中で遊んでる方が多かったなあ。「自分がない」って周りにいってたこともあったしなあ。
まあこれも、「自己」しかなかった頃のお話です。


P.S. 東雲の人って、プライド高そうですね。先生も生徒も。「うちはよそと違う」って感じがしました。まあ、確かに違うんですけど。みんなが前向きっていいですよねぇー、と。

「私」は、この頃、何の疑いも無く、
O先生の言うことに耳を傾け、
絵やデッサンを誉められると喜び、
ダメを出されると落ち込み、
(もちろん、それを表には出しませんでした)
新しい世界に出るため、自分の人生を手に入れるため、
必死でした。

それが、
「何故なんだ?」「何故通じないんだ!?」と
思い始めたのは、それから何年もあとのことです。


hirotakaさん。
あのグループにかかわったこと、
最初は「逃避」だったんですね。驚きました。
でも、なぜかそこに、場違いな人間がいたんですよね。

...次回に続きます。

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