盛岡に行きました(1)
近藤先生が作ったスイミー。でも実際は、まぐろとして、私がかぶりました。詳細は以下で。
8月6日7日と、盛岡に行ってきました。
第7回 国語教育 in MORIOKA 2004 という会に参加するためです。
その模様をおしらせしまする。何回か連続になるぞ。
ポイントは、
・hirotakaの小学校2年生への、「スイミー」を使った、演劇読みの授業
・宮沢賢治の弟の孫(イケメン!)
の2点です。ふふふふふ。
「国語教育 in MORIOKA 」というのは、岩手大学の望月さんが毎年行っている
国語教育の研究会で、いつも豪華なメンバーで開催することで有名です。
なんと参加費は、2日通して会員7000円、非会員10000円です!!
確かに、これだけの会費を取る価値があると思います。(呼ばれた自分がいうのもなんですが)
では、スケジュールから。
8月6日
午前中は、私と上條晴夫さん(授業研究ネットワーク代表)の二人による、30分ずつの、「スイミー」を使った授業。岩手大学附属小学校2年ふじ組のみんなと授業をしました。近藤先生、お世話になりました。
なお、この授業のレポートは、一緒に参加した鶴田さん(都留文科大学)が書いておられます。
鶴田レポート
その後、鶴田さんと上谷さん(鹿児島大学)からコメントをもらいました。この授業については後で述べます。
午後は、シンポジウムです。上條さん・鶴田さん・藤川さん(岩手県教育委員会)そして、私が「これからの国語授業研究」というテーマで話し合いました。このシンポについてもあとで述べます。
終わった後は懇親会です。懇親会には次の日に講演される倉沢先生(日本国語教育学会会長)も来ておられました。そのとき、倉沢先生がスピーチされた内容は、大変心に沁みるものでした。これもあとで述べます。
8月7日
この日は、午前中は、宮沢明裕さん(宮沢賢治の弟清六さんの孫)の案内で、賢治ゆかりの場所を回りました。その後、倉沢先生の講演を聴き、広島に帰りました。これもあとで詳しく述べます。
では、まず、私の授業について詳しくお話しします。
子ども達は既に、「スイミー」の学習を1学期に行っていました。そこで、私の狙いは、とにかく
「楽しもう!!」ということでした。だけど、楽しむためには、手続きがいります。
まず、日常的な心身から離れ、演劇的(遊び的)心身になること。そして、「スイミー」の世界に遊びに出かけることになります。
授業は次のような流れで行いました。
授業が始まる前。授業を行うときは、授業前が一番大事だと思います。ここの出会いこそが、後の授業のできを決めます。担任の近藤先生が作った、頭にかぶる「赤い魚」のお面を配り、みんなにわくわく感を与えつつ、近藤先生の静かな口調をまねして、「今日のみんなには大きな声を出すことだけお願いしたい」と、小さな声で言いました。ますます、わくわくするね。
授業が始まりました。まずは、準備運動。「あっ、あっ」と声を出しながらぴょんぴょんはねたり、体を思い切り伸ばして「ああああ」と声を伸ばしたりして、心身を少しほぐしました。
次に、できるだけ大きな声で読むこと、そして、点や丸だけで切ってあとは切らないで読むこと、だけを心がけて、「スイミー」全文を声に出して読んでもらいました。その時、「声を合わせないで」と注意をしました。
読み終わった後、今度は、「スイミー」の中に誰が出てくるか、出してもらいました。みんな一度学習しているからか、また、上條さんの授業のおかげもあり、どんどん登場人物が出てきました。そして、落ち込んだスイミーを励ます、うなぎやいそぎんちゃくの配役を決めました。これは、なりたい子どもがグループを作って、うなぎやいそぎんちゃくになるのです。ちなみに、赤い魚はみんなで、スイミーは本当は1匹なのですが、これもみんなでやりました。スイミーをみんなでやろうと提案してくれたのは、男の子でした。感激でした。
さあ、いよいよ演劇読みの開始です。このとき、最後の読みのポイントを言いました。それは、「語尾を切って読む」というものです。点や丸を切って(伸ばさないで、腹筋で声を切って)読むだけで、心身にエネルギーが湧いてくる読み方になるからです。
赤い魚のところは(地の文も全部)おめんをつけて全員で読みます。スイミーの所はおめんをはずして全員で読みます。私は、近藤先生が作ったスイミーのお面をまぐろにして、まぐろになって読みました。悪役です。スイミーが海をさまよう場面では、海に揺られる身体動作をしながら役割読みをします。最後の「追い出した」の部分は、力を込めて強く一気に読むように言って、実際にやってもらい、授業を終わりました。
「大きな声で、語尾を切って読む」そして「合わせないで読む」たったこれだけの指示で、子どもの読み方が変わります。心身が日常から離れ、演劇的になっていきます。たった30分でしたが、私自身もどんどん変わっていく子ども達の、声や体、そして心に、大感激でした。
この後のお話しは、また次で・・・・・・
« 臨床国語教育研究会のHP更新しました。 | トップページ | BBCの放送に出た »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント